JGAA日本ガラス工芸協会 to top to English page
Jun.3.2010

 JGAAの活動:フリースペース「見る会」「聞く会」

Vol.2 総会「座談会」の報告・・・2010年3月20日 


テーマ:「いかにマーケットを開拓するか」
パネラー:中川 晃氏・新倉 晴比古氏・奥野 美果氏(ゲスト)
司 会:西悦子
日 時:14:00〜15:30
場 所:東京芸大内第3講義室

今回の座談会のコンセプト
それぞれ違う経歴を持ち北海道、東京、関西で活躍されているパネラーのお話で、美術界にとって難しい時代を打開するヒントになればと思い座談会を企画した。

1.パネラーの紹介
 1)新倉 晴比古氏 http://www.nara-glass.com/
 2)中川 晃 氏 http://www.glass-chatta.com/
 3)奥野 美果 氏 http://www009.upp.so-net.ne.jp/mica-glass/

2. パネラーの方々にご自分の活動についてお話を伺う
スライドで工房、制作風景、建築作品、特注品、個人作品、グループや作家集団としての活動等々を紹介して頂いた。

3. クライアントにいかにアプローをしているか?
新倉: 現在の社会状況の中では営業では難しい。タイミングと人脈が大切、営業を得意としていないので結局は人との繋がりが一番
司会: インターネットからの仕事の依頼は?
中川: 画廊からの問い合わせはある。色々な人を介しての依頼が多い。人との繋がりが大切。
奥野: 03年にホームページを立ち上げ、最近は多くなり受注仕事の1/3はネットから。しかし、コネクションも大切。
司会: 地方色を考量して作品を制作しているか?
新倉: 今年奈良は遷都1300年、それを考えて仕事をしている。単発の仕事が多いので、「飛鳥、斑鳩」の名前を作品に使う。東大寺の管長の名前を入れて付加価値を付けたりする。マスコミや広報活動に使用。東京育ちなので地元のしがらみがなく活動しやすかった。
司会: 個展を行う場所によるアプローチの違いはあるか?
中川: 場所による違いはない。北海道の地域色を考えていない。自分のキャラクターをどう売るか、 新しい価値観の創設をプレゼン出来るかを考える。現在名古屋で個展しているが、名古屋人の 慎重さに戸惑う事はあるが自分のやり方は変えない.自分がキャラクター商品だと思っている。
司会: 初めて取り扱う領域の仕事の依頼がある場合どうするか?
新倉: 来た仕事は絶対断らない。出来ない事なら出来る人を探して受ける。新しい領域は会社としては売りになる。会社経営者としては受ける。「これしかしません」とは作家の姿勢だと思うが作家個人と会社の仕事は分けて考えている。
中川: 出来ない事は受けない。プロダクション的な仕事で自分のセンスと違う物はこちらからの提案をしてみる。大学生を含め3人の子供がいるので切実だが、仕事は家族の為でなく、家族を養う事だと思っている。
奥野: 基本的には出来ない事は受けないが、他の人も紹介している。
司会: 奥野さんのサンドボックスというグループは企画を持ち込むのか?
奥野: ほとんどが自主企画だが、それを見た人からの依頼もある。
司会: 資金は?
奥野: 基本的には手弁当。会費制にしたり、助成金(ポーラ、花王、朝日新聞)を申請。海外への渡航費は自分で出す。
司会: 来年の「日本のガラス展」の資金集めのアイデアはありませんか? 
新倉: 担当者を探し、相手へのメリットもよく考える。メリットを元に駆け引きする。駆け引きという言葉は悪いが仕事はでは常にある事。しかし誠実さも大切。適任者がいる場合はその人に頼む事もある。
司会: 担当者を探す事は必要ですね?
新倉: キーマンや策を練る事は好き。押し売りは得意ですよ(笑い)
司会: 自分の作品を売り込むのは難しいのでは?
新倉: 最初からするのは難しいが、2回目位から売り込む。
奥野: 会社があればはやり易いのでは?
新倉: 個人作家では難しいかも知れない?
司会: 不況を乗り越えるマジックは?
中川: どんな時代でも10人中1人は売れている、それが自分だと信じて行く事が大切。
新倉: ガラスの世界は狭いので、異業種とネットで結びついて行く事が必要、異業種だと付加価値を認めてくれ易い。異業種と仕事をすると将来的に広がりが出来る。
奥野: 一つ一つ丁寧に作る事が将来的にもよい結果に繋がるのではないか。
司会: 若い人へのアドバイスは?
中川: 個人工房を開くのに700万〜1千万円位掛かる。私は国民金融公庫で資金を借りる時にガラ協の正会員である事と日本のガラス展の図録で、「あっ大先生だ!」と認めてくれて融資がすぐ決まった。会の利用の仕方のひとつであるし、今はこの協会はそんなに権威的でもないので、情報交換の場であると思う。
奥野: テーブル一つでも自分の仕事場を確保して欲しい。
新倉: 人のご縁で今迄来たので自分の力だけでなく人と協力して。仕事は断らず来たのでそれが大きな仕事に繋がって行く。プレゼンテーションの善し悪しで仕事は決まるので、プレゼンの能力もこれからは必要である。男の子が増えて来て欲しい。
司会: 皆様のご意見を伺いまとめると、ガラ協に入って融資を受けて、丁寧な作品作りを積み重ね、メールだけでなく、人と交流をして言語力をつけて、プレゼンを素敵にすれば作家として大成するであろうと言う事で今日の座談会を終わらせて頂きます。ありがとうございました。

▲top




トップページ | お問い合わせ | サイトマップ | English |  ©2007 JGAA